秋も深まってきました。
牧場から遠望できる栗駒山の嶺には、しばらく前から冠雪があり、初冬の白く輝く美しい姿が見れらています。
四季の豊かさに恵まれた日本では、春と同じように秋の野にも七草があります。
萩、桔梗、葛、藤袴、女郎花、尾花、撫子、これぞ七草。 (ちなみに尾花とはススキのこと)
お粥にする春の七草と違って、秋の七草は皆、そのまま食用にはなりません。根を加工して薬用食用にするのは
桔梗、葛くらい。お月見には飾って楽しむように、鑑賞用が主ですね。
そのかわり、古代万葉集の時代から、美しく多くの和歌などに詠まれています。
「おみなえし 秋萩折れば玉鉾の 道行きづとと 乞はむ子がため」 (万葉集)
”きれいだね!あの花 とって! とせがむ子供のために、道端のおみなえしや萩の花を 折ってあげたよ”
自然を愛しむ親子の情愛が見えてくる気がします。
レストラン ティルズでも、牧場内に咲いている花や実を採ってきて飾ります。
お客様に景色だけでなく、お食事しながらもゆったりと自然を楽しんでいただきたい、という思いからスタッフが
頑張っています。
いえいえ、別に頑張らなくても、花や木や草花などが大好きなスタッフたちが、
ガーデンや畑、牧場内や、山道から採ってきて、自然にそうしているのです。
橋本 志津