農業の未来に向けて
地球環境を大切に守り、農業を未来に受け継いでいくことも私たちの重要な使命です。
畜産や農業で発生する廃棄物を資源化する循環型農業をはじめ、
持続的な農業経営のために私たちが推進している3つの取り組みをご紹介します。
循環型農業を確立
人にも地球にも優しい持続可能な農業を実現します。
循環型農業を確立
人にも地球にも優しい持続可能な農業を実現します。
養豚場からは毎日、豚の排泄物が出ます。食物から栄養を摂り、排泄をすることは生き物ならば当然です。ただ、その排泄物の扱い方をどうするかが問題です。廃棄物として処理するのか、それとも資源として再利用するのか。いずれにしても、費用がかかります。
資源を活用する流れの構築
Ark館ヶ森は当初から循環型農業を模索してきました。養豚場から出る豚の排泄物だけでなく、レストランやハム工房での製造工程で出る生ゴミを集め、有機肥料に仕上げています。その肥料は自社の畑に利用しているほか、近隣の農家にも愛用されています。
畑で収穫した小麦や野菜は、牧場内のレストランでの調理、豚まんやパン・スイーツの製造で使用しているほか、直売所や通販でお客さまにもお届けしています。
この流れこそ、私たちが実現した循環農業の形です。資源の有効活用を通じて、持続可能な農業を確立しています。
農薬不使用有機栽培への挑戦
農薬や化学肥料に頼らない自然本来の力を生かす農業を貫いています。
農薬不使用有機栽培への挑戦
農薬や化学肥料に頼らない自然本来の力を生かす農業を貫いています。
Ark館ヶ森の土地は、1980年代に国営の農地開発事業として木を伐採して開拓されました。
ところが粘土質の土だらけの砂漠のような土地で、畑土としての養分が全くないため、当初なかなか担い手がありませんでした。私たちがこの土地に出会ったのはそんな時です。
全ては土づくりから
「日本の農業を逞しく蘇らせ、夢のある産業として次世代に引き継ぐ」という想いを持っていた創業者が立ち向かった100haにも及ぶ広大な土地。そのままでは作物づくりに適さず、最初は途方に暮れました。
でも、物は考えようです。これまで農業に使われてこなかったということは、農薬や化学肥料が全く使われていない処女地だということ。
「せっかくのきれいな畑なら、それを生かした農業をしよう」と決意し、まずは土づくりから始めました。それが豚の排泄物からつくられた堆肥を利用した有機農業の始まりです。
自然の力を信じて
最初につくったのは岩手の南部小麦。土づくりをしながら、徐々にハーブや野菜の栽培へと広げていきました。今も農薬不使用を貫いているため、活発に活動する畑の微生物たちの量が多く、調査機関からもお墨付きをいただいています。
農薬不使用栽培への想い
農薬不使用栽培は、とにかく手間がかかります。最大の難題は雑草。東京ドーム2個分に相当する約10haの小麦畑は、毎年初夏にスタッフ総出の早朝作業で除草します。取り切れずに雑草に負けて収穫できなかった畑を、無念にも青刈りしたことが何度もあります。
農薬不使用栽培は、一般的な栽培方法ほどの収量が上がりません。でも、安心して食べていただける小麦のパンや豚まん、お菓子に姿を変えて食卓にのぼることができます。
喜んでくださる皆様の笑顔を思い描きながら、強い想いで日々農業に励んでいます。
Ark館ヶ森の農薬不使用野菜
Ark館ヶ森にあるファームマーケットでは、自社グループでつくった有機肥料を使い、
農薬を使わずに育てた「安心野菜」を季節に合わせて数多く取り揃えています。
里地・里山保全への取り組み
色とりどりの元気な花木が育つ環境を整えています。
里地・里山保全への取り組み
色とりどりの元気な花木が育つ環境を整えています。
私たちが来た当初、館ヶ森地域は農地開発によって緑豊かな山々が消え失せ、赤土の荒地のような風景が広がっていました。それを目にした創業者は「ここに 21世紀までに21万本の木を植えよう!」と決意しました。
癒しと感動のガーデンづくり
30年以上に及ぶ植樹活動により、現在ではつつじや辛夷(こぶし)、木蓮、桜、梅、やまぼうし、山茱萸(さんしゅゆ)、樅(もみ)、もみじ、どうだんなど、さまざまな花木が牧場の四季を彩ります。そのほか、ラベンダーやローズ、ハーブの3エリアで構成される「薫る風のガーデン」、チューリップやサルビアなどが咲き誇る「夢見ヶ丘ガーデン」や「虹の丘ガーデン」、菜の花やひまわりなどが四季を彩る「輝きの丘」などがあり、Ark館ヶ森を訪れる人々に癒しと感動を与えてくれています。
Ark館ヶ森のフラワーガーデン
広大な敷地内には多種多様な花々や樹木が植えられ、自然の豊かさを身近に感じることができます。
四季折々に表情を変える館ヶ森の風景を存分にお楽しみください。