暖かい冬ですが、小麦畑では例年通りに芽が出揃ってきました。
昨年は、雑草が繁茂して、収量が大分落ちました。
今年は、そんなことがないように、秋に除草耕起を繰り返しました。
本当は、
掘り返した根っこを夏の熱い日差しに当てて、枯らすのが目的でしたが、
作業が追い付かず、秋になってしまいました。
それでも、岩手県で昔から大事に作ってきた推奨品種、ナンブコムギ・銀河の力小麦、
がんばって、順調に収穫できるよう、心から願っています。
まだまだ、雑草の芽が出ていませんが。
先日、雑誌を見ていましたら、すぐ近くの宮城県の有壁にある
有壁本陣近くにある萩野酒造さんが載っていました。
小さな蔵ですが、丁寧に作られるとても美味しいお酒に
うちでも昔から、ご縁がありました。
記事を読むと、
「酒どころ宮城県に、22年ぶりに新しい酒造好適米が誕生したから、・・・・・」
と、ありました。
大好きな蔵のお酒、楽しみにしています。
県や地方独自の品種の開発や保存・普及は、とても重要だと思っています。
そこで、気になることがあります。
日本の食料の基になる種子を守ってきた種子法が2018年に廃止になりました。
(国会でも余り審議することなく、ひっそりと決められたようです。
マスコミも大きく取り上げることもなく)
危機を感じた県単位の条例で、従来通り継続していけるよう、現在23の道県が取り決めたようです。
ところが、
その奥の、種苗法の改定案が国会で今にも決められようとしています。
どういうことかと、
超簡単に言うと、超大手外資企業をふくめた
民間企業に種子を全部、明け渡す、
そして、農家の自家採取も挿し木増殖なども禁止する、というものです。
本当でしょうか。
今すぐに、という訳ではないようですが、徐々に徐々に。
怖いことになりそうです。
私達の岩手県のナンブコムギなども、宮城などの酒米も、勿論ですが、
この先々の事がとても不安です。
命の源である食糧種子を、多国籍企業の市場主義に委ねてしまっていいものでしょうか。
もっと、広く国民の意見を聴けないものでしょうか。
橋本志津